今まで良い影響を受けた言葉を棚卸ししてみる 35
「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」
松尾芭蕉 奥の細道の一節
一年中、昼夜関係なく永遠に旅人。松尾芭蕉の旅の目的が古人の詩心に出会うためであれば、私たちの人生という旅にも目的がある。
人生は長いようで短い。そんなことを感じるこの頃。特に年の瀬になると、毎日という時間の進み方が早くなっていくように感じます。
そのような中でも、何かに触れ求めることを続けることは旅をすることに例えられる。毎日が旅人。
今という冬に出会えること。春夏秋冬、それぞれの出会いは異なるわけで。今年の冬に出会えた人や出来事が来年の冬に再会するとは限らない。その反面、時間が流れても変化することのないものもある。
松尾芭蕉は永遠に変化しないものごとの本質「不易」と、一時も停滞せずに変化し続ける「流行」があると捉えて俳諧の本質を見出そうとしたそうです。
太陽が昇る時の美しさ、空の青さの清々しさのように普遍的なものあります。時間により変動するものは人の心、その日ごとの自分の物ごとの捉え方だと思います。
だから今その時。そして変わらない尊さ。味わっていくことを意識して時間を過ごしていきたい、そう思います。
この言葉は学校の授業で知りました。「くわかく」だったかな、過客の読み方が印象的なイメージでした。当時はかっこいいなんて思ってた言葉も、年が経つと捉え方も変化してくるよう思いました。
年始にお参りに行く、そんな日本の風習も尊い行事なのではないでしょうか。
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