道助の自分セラピー

自分の心の取説。自分セラピーの発信。日本メンタルヘルス協会講座での学びと所感の記録。

優しさは時に逆効果

今日も僕はあなたの悩みを解決できない

 

 傾聴に臨む際の、心構え。C・ロジャーズ博士の言葉。

 

 悩みはその人の持つ宿題であり、成長できる機会。だから、悩みを奪ってはいけない。

 

 

 2か月位前、クライアントさんではないですが、友人の悩みを聴いていました。その人は一つのことに依存してしまい、とても苦しんでました。ただただ、聴くことに徹して、セラピーやアドバイスはしませんでした。私も同じような苦しみを経験してきたので、母性の私はアドバイスをしたがっていたのですが、父性の私がしっかりと食い止めました。あの場でアドバイスをしてしまったら、きっと悩みを奪ってしまってたのだな、と思います。

 

 

 離別感。あなたはあなた、わたしはわたし。

 あなたの悩みはあなたのもので、わたしのものではない。

 

 

 その後、2回程電話がかかってきて、話を聴きました。一回は忙しいタイミングだったので、気をつかってもらいたいした時間聴いてませんでしたが。落ち着いたから、電話をかけ直そうかと思ったのですが、踏みとどまりました。

 

 

 今、本人が悩みに立ち向かおうとしているのであれば、情けは無用と。

 

 

 それから時は過ぎ、先日会った時には自分の力で少しずつ依存から立ち直っていると報告を聴けました。今はカウンセラーとして、一歩引いた立場で話を聴いていたのですが、正直嬉しかった。自立に向かっているのだな、と。

 

 

 心理学で、母子一体感という言葉があります。小さい子供を愛するように、あなたとわたしが意思疎通できているのが当たり前、そう考えると相手は甘やかされて自分の力で歩めなくなります。私は依存は、その価値観の延長にあると考えています。

 

 

 今回、一歩でも自分の力で、自立しようとする姿勢の素晴らしさ感じました。私は悩みに立ち向かうあなたを受け止めて、心の中だけで支えていよう、そう思った日でした。どう進んでも受容しよう、と。

 

 

 お読み頂き、ありがとうございます。