道助の自分セラピー

自分の心の取説。自分セラピーの発信。日本メンタルヘルス協会講座での学びと所感の記録。

ゆらりとゆられ

人間は恒常性の生き物

 

 人間は恒常性の生き物と言われています。大きな変化を苦手とし、一定の状態を維持しようとする生き物です。なので、大きく変化をしようとする時は、大きなストレスを生み、変化後も持続できなくなるとまた元の状態に戻っていきます。メンタルケアもダイエットも、目標を高く持たない方がよいと言われるのは、恒常性が関係していると私は思います。

 

 

 けれども、小さな変化は持続していくことができると思っています。

 

 目的があれば。

 

 

 本を読むことが苦手な少年がいました。活字を見るだけで眠くなってしまう程。少年は本を読むよりも、大好きな野球に打ち込んでいる方が楽しかったのです。少年には好きな野球選手がいました。自分もこんな選手になりたいと、純粋に思っていました。その憧れの野球選手がテレビに出て、こんなことを言ってました。子供の頃は運動が好きでなく、苦手な方でした。野球をしようと思ったのは図書室にあった、ベーブルースの伝記を読んだからです、と。

 

 当然、少年も次の日に図書室に行きました。ベーブルースを手に取り、さっそく借りて家で読むことにしました。ページを開くと、活字がたくさん。その日は1ページ読むのが精一杯でした。このペースだと返却期日まで読み終えられません。翌日は少しでも多くと思い2ページ読んでみました。それから3ページ、4ページと少しずつページ数を増やして。一回返却しては借り直して。繰り返していくうちに、ようやく全部読み終えました。最後は30ページ一気に読めたそうです。巻末にはさんである借出者名簿は少年の名前でぎっしり。少年は読み終えた満足感と喜びに浸りながら、図書室に返却しにいきました。

 

 帰り道には、別の貸出本を片手に持ちながら。

 

 

 きっかけはどんなことだとしても、継続することが習慣を変えて、自身も変えていきます。ただ、継続することは難しいことです。「スモールステップ」、小さなことを続けて、小さな自己肯定感を持つこと。小さな成長を噛みしめることが、毎日の自分の中にある幸せではないかな、そう思います。

 

 

 お読み頂き、ありがとうございます。