道助の自分セラピー

自分の心の取説。自分セラピーの発信。日本メンタルヘルス協会講座での学びと所感の記録。

「春に思う」

「お引越」

 「引越」という言葉を国語辞書で調べると、住居を移す、転居するって記述されています。今まで住んでいた住居から、新しい住居へ移動する。地域も変わることで、転地なんて言葉もあります。

 

 私は、引越って言葉には、他の意味もあると思っています。

 

 引越をする時って、新しい生活へのスタートだったり、過去との決別だったり、人によって想いは違うのではないでしょうか。大なり小なり、ライフイベントの一つだと思います。

 

 「引越」という字は、「引く」という字と「越す」という字でできています。

 

 それぞれを分けて考えると、

 「引く」は何を引くか。線を、境界線を引く。今までの環境とこれからの環境に。

 「越す」は境界線を越える、過去から未来に向けて超える。

 そう私は思います。

 

 

 春になり、新しい環境で、新しい生活をスタートされる人も多いのはないでしょうか。胸を熱くし、見知らぬ街のお店や風景に、思いを馳せる人の笑顔も想像できます。

 と同時に、過去に思いを焦がしながらも、年百年中託っている、自分自身を変える為に、決別する為に、環境を変える人の苦労も想像できます。

 私自身後者でしたから。

 

 

 どんな引越でも、大丈夫です。引越できたということは、今までの環境に線を引いて、今までの当たり前に線を引いて、自分の足でその線を飛び越えて来たのですから。環境が変わるだけでなく、自分の中の当たり前を変えることが出来た、そう捉えたら、新天地の生活も少し眩しくなっていくと思います。慣れないことがあるのも、不安があるのも、新しい生活をしている醍醐味です。

 

 

 引越して半年。私も少しずつでしたが、新しい当たり前を、楽しめるようになってきました。環境が変わることは、あくまで手段。変わるのは人間、そう思います。だから、日本人は丁寧に「お引越」って言うのかな、と思います。

 

 春は、出会いと別れがワンセットの季節。どうぞ、皆様の春が良い季節になりますよう。

 

 

 お読み頂き、ありがとうございます。

 

 

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