道助の自分セラピー

自分の心の取説。自分セラピーの発信。日本メンタルヘルス協会講座での学びと所感の記録。

「却下省己」

 履物を揃える

 

 少林寺拳法の言葉で、「却下省己」という言葉があります。道場に入る前に脱いだ履物を揃えるという意味で、道場に入る前の心構えを整える作法の一つと覚えています。

 

 この履物を脱ぎ、今から修練の場にはいることの、気持ちの切り替えをすることが本来の意味だったかなと、今は思います。

 

 若い時は、履物を揃えればいいんでしょ、揃えないと先輩に叱られるし。みたいな感覚だったのかな、そう思います。無知って、実は勇敢なんです。何度叱られたことか。それでも、叱られるんです。あの時に叱ってくれた先輩には、今は頭も上がりません。馬鹿な後輩に、エネルギーを使ってくれたのだなぁ、今思えばです。

 

 

 一人暮らしを始めて、役3か月が経過しました。日々の生活で、調子の良し悪しを振り返ると、調子の悪い時程、玄関の靴は脱ぎっぱなしで、あまつさえ洗濯物もたまり、机の上が荒れていると思いました。

 

 心の乱れは、生活の乱れにも反映する。生活の乱れの中でまず乱れるのは玄関かな。「履物を揃える」それだけのことすらできていない時。あっ、今メンタルは下っているかな、そんなサインをくれているように思います。生活に対しての心構えが弱っている、そんな気がします。

 

 

 「明けない夜はない」

 

 よく、弱っている人に言われる励ましの言葉であります。ですが、本当に弱っている人には言わないでもらいたいなぁ、と私は思います。

 当の本人は、そんな暗闇の中で、履物の状況もわからない状態で、必死にもがいている、そんな人が多いのではないかと察します。私もそうでしたから。

 

 「却下省己」その視点ができれば、少しずつでも朝の明かりに近づけている。そんな軽い気持ちの第一歩を踏むことが、実は癒しに繋がるのでないか。

 そんなことを感じています。

 

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